忍者ブログ
◆◇ご注意◇◆ カテゴリーによっては、お話のネタバレが載っている場合があるのでお気をつけ下さいまし。 ※「お返事」カテゴリーは、戴いたメッセージの内容によっては、お返事の内容もネタバレの可能性がありますので、お心当たりの方以外は読むのを避けた方が無難なこともあります。
Admin | Write
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

過去ログに戻る



きゃー。このタイトル、怖いわっ……w



「QUEST」を書いていると、わりと頻繁に考えることがあります。
人は一体、どのくらい正気を保っていられるものなんだろう。
正気と狂気の境目は、どこなんだろう。

「QUEST」は異世界迷込みFTなので、主人公は物語の中の世界に馴染んでいません。
いろんな意味で慣れて来ているとしても、そもそも染み付いているものが根本的に違うのです。


具体的に言うのならば、生命に対する人々の認識であったり、自分自身の手を汚すと言うことへのボーダーであったり、そういうことです。


「QUEST」の舞台は、ありがちな(笑)ロードムービー的背景として魔物が横行し、人の命は容易く消えます。
しかしながら、主人公のカズキだけは根本的に染み付いている善悪の判断や良心の拠る所と言うのは、「現代日本」が背景にあります。
殺人事件や集団傷害などが起きないわけではないけれど、それは禁忌とされ、悪と判断され、自分の手を汚すことに自分が何より罪の意識を抱く。
人の命は重いものとして認識され、容易く消えるようなことはあってはならず、奪うなど論外です。
いえ、人に限らないですね。
少なくとも自分自身で置き換えれば、虫一匹殺すのさえ罪の意識を覚えます。
間違って虫を踏んでしまったとしたって申し訳ない気持ちでいっぱいになるのに、明確な意志を持って何者かを殺害するとなると……考えるだけでとても出来ないと思ってしまう。

物語を書き進めながら、「自分だったらどうするだろう」「カズキはこの出来事に対して何を感じるだろう」などと考えるわけですが、しかしながら時々わからなくなります。



だって、世の中には戦争ってものがあるじゃないか。



殺人事件のように、言わば例外的な認識をお持ちの方が人を殺すのではありません。
戦争を実行しているのは、概ね、通常では一般的な良識と善悪の判断をお持ちの方々だったのだろうと思います。

殺し合いたくて殺し合うわけじゃないのかもしれない――――でも、現地で実際に殺し合いを演じるのはそういう人々のわけですよね。

出来る出来ないではなく、しなければならない。
だけど今の自分を思えば、しなければならなくたって出来るとは思えない。
とは言え、それはみんなそうかもしれないし、だとしたらしなければならない環境に追い込まれた時、今は「無理」と思う自分さえもやはり武器を手に殺し合おうとするんだろうか。



果たしてそれは、狂気に侵され始めていると言うことなんだろうか。
それとも、己の防衛本能に従った結果の正気なんだろうか。



良く、血は人を狂わせると言います。
戦場にいると、血の臭いで頭が鈍磨してきて、人を殺すことに抵抗を覚えなくなり、それを越えれば更に快感になるとさえ聞きます。

だとすれば、それはもう理屈の話じゃない。
出来ないと思う自分でさえ、その時には嬉々として挑むのかもしれないですね。
それともやはり、どうしても出来ずに自ら死んでしまう方が楽だと思い始めるのかもしれません。

自らの本能が、極限状態に陥った時に、己に何を命じるかなんてそうなってみないとわからないとしか言えない種類のことなんでしょう、結局。




カズキが苦しむのと同様に、作者も苦しんでますが(笑)、彼の彼らしい選択を描けていれば良いなあと思います。






拍手[0回]

PR
++Welcome++
♪Calender
04 2024/05 06
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31
♪Profile
HN:
市尾弘那
HP:
性別:
女性
趣味:
読書、音楽、スキー、カラオケ
自己紹介:
オリジナル小説のサイト運営中♪
現在、バンド物の音楽小説と連載中の異世界ファンタジーがメインになってます。
イラストもあります。
♪Search
QR
忍者ブログ [PR]

Designed by